いちじくの植え付け完全入門|初心者でもできる簡単4ステップで育て方をわかりやすく解説

家庭菜園
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いちじくは育てやすく、家庭菜園でも収穫しやすい果樹のひとつです。
植え付けさえ正しく行えば、その後の管理も比較的シンプル。

この記事では、初めての方でも迷わないように「簡単4ステップ」で
植え付けから植え付け後の管理までをまとめて解説します。

これからいちじくを育てたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
それでは早速、見ていきましょう。


STEP1|品種選び

まずは育てたいいちじくの品種を選びましょう。
選ぶポイントとしては、

  • 果実の色
  • 味や食感
  • 育てやすさ
  • 収穫時期

実は、いちじくには多様な品種があります。
その中で、収穫時期はチェックポイントです。
夏に収穫する「夏果」、秋の「秋果」、どちらの季節も実をつける「兼用果
の3つがあります。
収穫時期の違いにより、剪定などの手入れが変わってきます。
手軽さで言えば、秋果をお勧めします。

色や味わいに関しては、お好みのものを選んでください。
せっかくなので、あまり見かけない品種を栽培するのもいいですね。

■ 初心者におすすめの品種

  • ビオレドーフィン(夏果、多汁で甘い、栽培が簡単)
  • ビオレソリエス(秋果、小ぶりで濃厚、多収)
  • ホワイトゼノア(兼用果、甘く柔らか、家庭菜園向け)

STEP2|苗の選び方

品種を決めたら、次は苗を買います。
その際、苗は 1年生苗2年生苗 が売られています。

それぞれにある特徴を見ていきましょう。

■ 1年生苗

  • 細く、枝も少ない
  • 価格が安い
  • 仕立てやすいが、夏果の場合、収穫まで少し時間がかかる

■ 2年生苗

  • 太さがしっかりしている
  • 枝数も多く、樹形が整いやすい
  • 植え付け後の生育が安定
  • 早ければ翌年から収穫可能

■ 苗を選ぶときのチェックポイント

  • 休眠期(落葉期)の苗を選ぶと植え付けに強い
  • 根元がぐらつかず、太さが安定している
  • 枝先までしっかりと硬く、折れや傷がない
  • 根鉢の裏から白い細根が見える苗は◎

STEP3|植え付け時期と適した場所を整える

■ 植え付け時期

  • 関東以西:11月〜12月(休眠期が最適)
  • 寒冷地:3月〜4月(遅霜が落ち着いてから)

いちじくは休眠期に植えることで、根が定着し、休眠後の生育が安定します。
休眠期は落葉後~樹液の動きが活発になるまで、11月~4月です。
ただし、その合間の1~2月は厳冬期で、いちじくといえども寒すぎるので、
植え付けには向きません。

■ 日当たりと風通し

  • 日当たりがよく、風が通る場所が理想
  • 西日が強すぎる場所は、若木の場合のみ夏に葉焼け注意

STEP4|用土の配合、植え付け

■ 用土の基本配合

いちじくは丈夫なので「水はけ良く、適度に肥える土」であれば、
基本的になんでもOKです。

赤玉小粒:腐葉土=7:3 +緩効性肥料

を基本として、お好みや手持ちの土を加えて問題ないです。

■ 植え付け

鉢植えの場合

  • 目安:10~12号鉢(最低でも深めのサイズ推奨)
  • 深型の鉢のほうが根が下に伸びやすく生育が安定
  • 水はけの良い鉢底石を敷いてから土を入れる

地植えの場合

  1. 植え付けスペースを 深さ40~50cm 掘る
  2. 下層にたい肥や腐葉土をしっかり混ぜ込む
  3. 苗を置き、接ぎ木部分が土に埋まらない高さ に調整
  4. 土を戻して軽く踏み固める
  5. たっぷりと水を与える

これで植え付けは完了です。
翌年あるいは再来年の収穫を目指して、のんびり育てましょう。


植え付け後の管理(水やり・追肥・防寒)

■ 水やり

  • 植え付け直後:たっぷり
  • 生育期(春〜秋):表土が乾いたらしっかり
  • 夏の鉢植えは乾燥が早いため注意
  • 冬はほとんど不要(乾燥しすぎにだけ注意)

■ 追肥

  • 追肥は 年3回が基本
  1. 休眠期(12~2月)
  2. 夏前(6月)
  3. 生育期(8~9月)

肥料を与えすぎると葉ばかりが育つため控えめに。
基本的には緩効性肥料で大丈夫です。
より多く や より品質よく、収穫したい場合は、時期により肥料の種類を変えるのがおすすめです。

■ 芽かき

いちじくの枝からは、毎年多量の芽が出てきます。
その後の木の形を保つことで、病気の予防になります。
栄養を集中させ、おいしい果実を収穫するためにも必要な作業になります。

■ 防寒対策

  • 寒冷地では「マルチング」「不織布」「鉢植えは移動」で保護
  • 地植えは根元を藁などで覆うと安心
  • 特に若木は寒さに弱い

■ 支柱・仕立て方のポイント

若木は風で折れやすいので、支柱は必ず添えましょう。
その後の成長に合わせて、剪定も行いましょう。

  • 一文字仕立て(家庭菜園向け)
     株元から両端に枝を伸ばし、収穫しやすい
  • 開心自然仕立て(スペースがある場合)
     1本の幹を軸にして高さを出す仕立て

まとめ

味わいや色味だけでなく、収穫時期でも様々な品種のあるいちじく。
ご自身の目的や労力にあった品種を選ぶことで、楽しく簡単に続けられます。

「植え付けの準備」さえ正しく行えば、育てやすく収穫もしやすい果樹です。
実際にSNSや地方の道端を見てみると、育てている人を多くみます。
家庭菜園で果樹に挑戦したい方は、まずいちじくから育ててみるのは大変おすすめです。


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