トマト栽培は、初心者でもできる手軽さも魅力ですが、
管理や肥料で品質の向上を目指していける楽しみもあります。
中でも「追肥」と「肥料の選び方」 が収量と味を左右します。
実際に育ててみると、
- 最初は順調だったのに途中から実が小さくなる
- 数は採れたが味が薄い
- 後半になると一気に元気がなくなる
といった経験をする方も多いのではないでしょうか。
これらの原因の多くは、
追肥の考え方と肥料の種類選び にあります。
この記事では、
トマト栽培で1段上を目指す、結果を変えたい方向けに、
- なぜ追肥が重要なのか
- 肥料の種類による違い
- 収量と品質を分けるポイント
を、実践目線で整理していきます。
トマト栽培で「追肥」が重要な理由
トマトは、植え付け後も長期間にわたって生育と収穫を続ける野菜です。
元肥だけでは、途中で栄養が不足しやすくなります。
特にトマトは、
- 花を咲かせる
- 実を太らせる
- 収穫を続ける
という工程を同時並行で行うため、
常にエネルギーを消費し続けている状態 です。
そのため、追肥を適切に行うことで、
- 実のサイズが安定する
- 収量が落ちにくくなる
- 味やコクが出やすくなる
といった違いが生まれます。
追肥しないとどうなる?よくある失敗例
追肥をしない、またはタイミングを誤ると、次のような状態になりがちです。
- 途中から実が小さくなる
- 花は咲くが実がつきにくい
- 葉ばかり茂って実が育たない
- 後半で急激に勢いが落ちる
これらは「育て方が悪い」というより、
栄養のバランスが合っていないだけ のケースがほとんどです。
追肥のタイミングと基本の肥料
開花前〜1段目着果前
この時期は、株を安定させる段階です。
追肥は控えめにし、根張りと花付きを優先します。
初期段階はバランスの良さを意識し、
化成肥料ならば、NPKが8‐8‐8のような無難なもので大丈夫です。
他の植物にも使える汎用性がありがたい、値段も含めて、最初の肥料におすすめです。
1段目着火開始〜勢いがある時期
実が安定してつき始めたら、
追肥のメインタイミング に入ります。
- リン
- カリウム
を意識し、実を太らせる栄養を補います。
窒素を与えすぎると、葉ばかりが茂り
花付きが悪くなるため控えめ配合のものにします。
リン酸、カリウム中心にマグネシウムもプラス。実のための養分のみに焦点を当てた肥料です。
後半戦(半分収穫が終わった頃)
気温が上がり、株の疲れが出てくる時期です。
ここで適切に追肥できるかどうかで、
収穫期間の長さと品質 に差が出ます。
引き続き窒素を控え、肥料とカルシウムを補充していきましょう。
液体肥料などを使い、様子を見ながら微調整するのがおすすめです。
液体肥料の定番、ハイポネックス。こちらはバランスよく、カルシウムも配合。
肥料の種類による追肥の違い
化成肥料
- 収量を増やしやすい
- 効果が安定している
- 計算しやすい
一方で、与えすぎると、
- 味が薄くなる
- 葉ばかり茂る
有機肥料
- 味や香りが出やすい
- 土の状態が良くなる
- 過剰になりにくい
即効性はありませんが、
品質重視の栽培 には向いています。
液体肥料
- 効果が早く現れる
- プランター栽培と相性が良い
- 弱った時の回復に使いやすい
「基本は固形肥料+補助的に液体肥料」
という使い方がおすすめです。
目的別:おすすめの追肥パターン
とにかく収量を増やしたい人
- 化成肥料をベースに追肥
- 効かせすぎない量をこまめに
- 後半は液体肥料で調整、カルシウムを補充
収量を増やすことに関しては、基本の追肥をしっかり守り、
安定と収穫期の延長を狙います。
味・品質を重視したい人
甘くしたい場合
トマトの甘さは、
実に糖をため込めるかどうか で決まります。
- 窒素を減らし、カリウムをしっかり効かせる
- 有機質肥料(油かす、ぼかし肥など)
- 即効性の強い肥料は控える
- 水を与えすぎない
カリウムは糖の移動を助ける働きがあるため、
甘さを出したい場合は特に重要です。
また、追肥や水分を控えめにすることで、
トマトが「実を守ろう」と糖を濃縮しやすくなります。
カリウムとアミノ酸入りの液肥。プッシュ型で軽量が楽なのが意外と助かります。
旨みを強くしたい場合
トマトの旨みは、
糖と酸、ミネラルのバランスで決まります。
- 有機肥料をベースにする
- ミネラル分を含む肥料を施す
- ゆっくり効く肥料を少量ずつ
即効性よりも、
「じわじわ効かせる」追肥、ミネラルの補充 を意識するのがポイントです。
三大要素に加え、ミネラルにアミノ酸、味わい深さに最適です。有機なのにお手頃。
身の締まりを良くしたい場合
実が柔らかくなりすぎる、
割れやすい、と感じる場合は、
肥料バランスや水分量が影響している可能性があります。
- カルシウムを含む肥料
- 窒素控えめ、カリウム重視
- 水やりをより控えめに管理
カルシウムは、細胞壁を強くする働きがあり、
実の締まりや割れ防止に効果があります。
カリウム多め・カルシウム含有・その他要素も含む、まさに、この目的に合った配合。
味重視で共通して意識したいポイント
どの方向性でも共通して言えるのは、
- 肥料と水を与えすぎない
- 特に窒素を控える
という点です。
「もっと良くしたい」と思ったときほど、
追肥を足したくなりますが、
味に関しては引き算が効く ケースも多くあります。
家庭菜園向けの買い方
- 元肥と追肥用に緩効性肥料
- 早急対応用に液体肥料
手間と失敗リスクのバランスが取りやすい方法です。
追肥のタイミングと基本の肥料 の3種類を参考にしてください。
あとは目的に応じた栄養素配合のものを追加、もしくは代替として選ぶだけです。
追肥は「足す」より「調整」
追肥は、多ければ良いものではありません。
- 葉の色
- 花の数
- 実の大きさ
を観察しながら、
足りない分を補う という考え方が重要です。
肥料は、あくまで栽培を助ける道具です。
トマトの状態を見ながら使うことで、初めて効果を発揮します。
まとめ
トマト栽培では、
- 追肥のタイミング
- 肥料の種類
- 目的に合った使い分け
この3つが、収量と品質を大きく左右します。
一度育てて終わりではなく、
「どう変えれば、もっと良くなるか」
を考えることで、トマト栽培は一段階レベルアップします。
次の栽培では、ぜひ追肥を意識してみてください。
関連記事


コメント